シャボン玉
野口雨情
シャボン玉飛んだ 屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで こはれて消えた
シャボン玉消えた 飛ばずに消えた
生まれてすぐに こはれて消えた
風々吹くな シャボン玉飛ばそ
誰もが知っている童謡「シャボン玉」。皆さんも何度となく歌った記憶があると思います。私が最近読んだ本で都市伝説について紹介した本があったんですが、そのなかで見たシャボン玉についての記述を紹介します。
シャボン玉は、儚く消えてしまうものの象徴であり、幼くして死んだ子供を意味しているそうです。といいますのも作詩した野口雨情には、無名時代に生まれたから7日で亡くなった女の子供がいたそうなのです。ショックから酒におぼれ荒んだ生活をおくっていました。
貧乏な生活だった雨情は、もしもっと早く医者に診せていたら娘は亡くならずに済んだかもしれないという後悔と自己嫌悪の日々だったといいます。
そんなある日、雨情の夢枕に女の子が立ちました。どことなく自分や妻に似ている女の子を見て、幼くして亡くなったわが子だと確信した雨情は、以後真剣に詩を作り始めました。
わが子が生きていれば、シャボン玉で遊んでいたかもしれないという雨情の想像から童謡「シャボン玉」は生まれました。
雨情自身は、このことについて文章に残してはいませんが、この詩はわが子に対する鎮魂歌だったのかもしれません。