鳳山雑記帳はてなブログ

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ベルP-39『エアラコブラ』

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P-39 エアラコブラ(Airacobra)は、第二次世界大戦初期に活躍したアメリカ陸軍の単発戦闘機。同国の航空機メーカーであるベル・エアクラフト社によって開発された。形態は珍しく、胴体中央(操縦席の後)に液冷式のエンジンを置き、プロペラ軸を通った大口径機関砲を機首に装備した。これは主に機関砲の安定性を保つための仕組みであったが、エンジンを中央に置くことで運動性も向上すると見込まれた。また、前輪式降着装置(米国の戦闘機では初めて)を備えたため離着陸時の視界も従来の戦闘機と比べて良好だった。

                    - フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より -

 操縦席の後にエンジンを配置した珍しい戦闘機。これはプロペラ同軸の37mm機関砲を搭載するため。だからといって高性能だったかというとそうでもなく太平洋戦線では零戦や隼に完敗し、米本国でも評価は低いです。日本軍パイロットからは「カツオブシ」という不名誉なニックネームを与えられました。

 これは当局の指示で排気タービンを取り外したためで、高高度性能が極端に悪化し枢軸軍戦闘機に中、高度で太刀打ちできなくなってしまいました。なぜ当局が馬鹿な指示を与えたか理解に苦しむのですが、一説では高高度はP‐38ライトニングがあるため必要としなかったためらしいです。まあ、贅沢な国ならではの選択ですが…。

 ところがところが、レンドリースでソ連に供与された機体は大活躍します。アメリカとしてもいらない機体だからソ連にでもあげちゃえ!っていうノリだったと思いますが、対地攻撃が主任務のソ連空軍では37mmという大口径機関砲が重宝され、対地攻撃機として生まれ変わりました。
 アメリカ製の抜群の信頼性とあいまって、大好評だったそうです。総生産数の半分近く、5000機余りがソ連に渡りました。

 哀れをさそうのが、改良型のP‐63『キングコブラ』でアメリカではほとんど使用されず、ソ連に供与されたという事実です。マスタングやサンダーボルトがあるので、いらないといえばいらないのですが。かわいそうな『エアラコブラ』に同情します。

 頑張れ、カツオブシ!!あっ失礼、つい言ってしまいました(爆)。