<訃報>内田康夫さん83歳=作家、浅見光彦シリーズ
内田さんと言えば浅見光彦シリーズで有名です。数多くの名作がある中で私が一番思い入れがあるのは『はちまん』という作品です。
はちまんは全国の八幡神社にまつわる殺人事件を探偵浅見光彦が解決するストーリーですが、その中に我が熊本鹿央町(現在は山鹿市に合併)の千田聖母八幡宮が紹介されていたんです。内田さんは、この作品を書くために実際に千田聖母八幡宮に訪れられたそうで、地元ローカル紙熊本日日新聞にその時の様子が紹介されていました。
この聖母というのは神功皇后の事だそうです。ところが内田さんの小説ではもしかしたら卑弥呼の事ではないかと考察されていました。当時山鹿平野のこのあたりは大きな湖だったそうで古代女王が治めていたという伝説があるそうなのです。
読み方も「せんだせいぼはちまん」だと思っていたら、ググったら「ちだしょうもはちまん」だそうです。
我が家からは15㎞くらいのところですが、恥ずかしながら内田さんの小説を読むまで知らなかったので、わざわざ現地に行ったくらいです。神社の境内で、内田さんもここに訪れられたんだなと感慨深いものがありました。古代女王に思いを馳せて小高い境内から山鹿平野を一望しましたよ。
もう浅見光彦シリーズが読めなくなるかと思うと本当にさみしいですね。
謹んでご冥福をお祈りいたします。