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太平洋戦争におけるペルー、チリの装甲艦比較

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 南米史シリーズ、とくに太平洋戦争記事が続きますがペルー海軍とチリ海軍の主力装甲艦を比較してみました。ちなみに年代が近い日清戦争時の両国の主力艦のデータも載せています。

 清国の定遠は戦艦ですから別格としても、年代が新しい分フランスで建造された松島は高速で速射能力に優れていますね。ちなみに装甲艦というのは戦列艦から戦艦になる過渡期に存在した艦型で木造のものもあれば鉄骨外皮のものもあり様々でした。日露戦争頃には完全鋼鉄製の戦艦が主流となり第1次大戦前には完全に消滅します。

ペルー海軍の装甲艦2隻とチリ海軍の装甲艦を比べると、まず装甲が段違いだと気づかれるとおもいます。しかも速力も優速。大きな違いはペルー海軍の装甲艦はばらばらなのに対し、チリ側は同級艦なので艦隊行動がしやすいという事です。装甲艦(日本では甲鉄艦と呼ぶ)だと日本の扶桑(初代)はチリの装甲艦と同等くらいか?

 主砲の口径ではペルーが上回ってますが、チリ側は砲の数が多く速射能力も高いと見ます。ということは両者普通に戦ったらチリ海軍が有利という事になり、史実でもそうなりました。

 艦隊運用ではイギリスの指導を受けて海軍を整備したチリに一日の長があったという事です。そしてこの戦争は制海権が死命を制することは予想されていました。チリが勝利したのも納得できます。