鳳山雑記帳はてなブログ

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ISとイラク軍の攻防が続くモスルの地図を見て驚愕しました

【イラク】逃げる市民に紛れ自爆、12人死亡=旧市街「半分を解放」-イラク・モスル


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 ISの事実上の首都とも言えるイラク北部の町モスル。町は包囲され、自暴自棄になったIS戦闘員はモスル市民を人間の盾にして激しく抵抗しているとか。

 ふと興味を覚えてモスルをグーグルマップで調べてみたんです。すると市の中心部にニネヴェという遺跡が!世界史に詳しい方ならご存知だと思いますが、ニネヴェと言えば史上初の世界帝国アッシリア後期の首都。

 私はイラクの地理に疎いので、キルクークあたりにニネヴェがあったと勘違いしていました。思ったより北寄りでしたね。冷静に考えてみると当時のオリエント農業はチグリス河、ユーフラテス河からの灌漑でしたから、チグリス河から大きく離れることはないはずなんですよね。地理的条件から古代都市だった場所が現代でも都市として使われてるなんて感慨深いです。

 画像で言うと、中央の歪な五角形の土地(真ん中は都市化)がニネヴェ遺跡です。できるなら貴重な遺跡は壊してほしくないんですが、現実的には無理なんでしょうね。自棄になったISが自らの象徴にしてたモスクを破壊してたくらいですから。それにしてもISはろくなことはしない。シリアでも世界的に貴重なパルミラ遺跡を破壊したくらいですから。人類に対する罪ですよ。私は例えどんな主義主張があろうと、アフガニスタンタリバン世界遺産ガンダーラーの石仏を破壊したのも許せないし、ISがパルミラやニネヴェの遺跡を破壊したのも絶対に許しません!

 きつい言い方ですが、罪の無い民間人を多数虐殺し人類の宝を破壊したISは全員処刑すべきだと思っています。







追伸:
 シリアにおいて同じく攻防戦が始まったISの重要都市ラッカも一時オリエント世界に覇を唱えたミタンニ王国の幻の首都ワシュカンニの跡地ではないかと危惧しています。モスルと同じく古代に都市として発展したところは現在でも都市化しやすいと思うし、ここもユーフラテス河から近いんですよね。一応ワシュカンニはラッカから北東、ユーフラテスの支流でトルコ国境に近いテル・エル・ファハリヤの遺跡ではないかと言われていますが…。決定的証拠が見つかって無いのでラッカの線も捨てきれません。