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次期輸送機C-2初飛行、まずは一安心です

【軍事】川崎重工、空自向け次期輸送機「C-2」量産初号機の初飛行に成功


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 本来なら2016年すなわち今年に運用開始予定でしたが、トラブルが続出しいつになるか未定になっていました。それがようやく初飛行にこぎつけたわけです。2016年はステルス実証機X-2も初飛行した年です。C-2と合わせて日本国防にとって記念すべき年になるかもしれません。

 川崎C-2は、それまでの川崎C-1の最大積載量8トンから比べると30トンと大幅に能力が上昇しています。さすがにアメリカのボーイングC-17グローブマスターの77.5トンと比べると半分以下で大きく劣りますが、30トンなら機動戦闘車(26トン)を運べます。あとカーゴ(貨物室)のサイズ次第ですが、MLRS(25トン)も積めるかも?ちなみにC-17はM1A2エイブラムス戦車1両(62トン)を運べるので羨ましいですね。

 戦術輸送機で自走砲や戦闘車両を運べるのは部隊展開上非常に有利で、アメリカのC-17はストライカー装甲車なら4両も積めます!軍事的には緊急展開能力あるいは戦力投射能力と呼びますが、重装備を迅速に運べる事は、敵に侵略を躊躇させる抑止力にもなるのです。

 C-2の利点は、最大速度マッハ0.8で他の輸送機に比べて早く、航続距離も12トン積載で6500kmとなかなかです。最短離陸滑走距離も500mで標準。不整地運用能力がはっきりしませんが(最低限はできるという説と、全然駄目という説がある)、ある程度の不整地運用能力が無いと軍用輸送機として成立しないので最低限の能力はあると見ます。

 今年初飛行ですから、運用開始はいつになるか分かりませんがようやく目処がついた事は良かったと思います。地震が起こってぼこぼこになった滑走路でも簡単な応急措置で離着陸できるので、災害救助の面でもメリットが大きいと思います。30機以上生産予定ですが、海外にも売れるかもしれません。昔川崎C-1をイスラエルが欲しがったという話がありますが、ある程度の値段なら国際競争力はあると思います。