鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

XF-3どうやら本気みたい

 先日、日本の国産戦闘機計画が動き出しそうだという記事を書きましたがその後ネットで調べた結果結構本気らしいと分かりました。

 まず、ジェットエンジンに関してはIHIの実証エンジンでジェネラルエレクトリックのF414エンジン(F/A-18E/F
に搭載。ドライ推力62.3kN、A/B推力98kN)の50%大きい推力を目指すということですからA/B(アフターバーナー)推力15トンと言うのはあながち嘘でもありませんでした。そのためにはエンジンを高温高圧にする必要があります。

 私も技術的には素人なので本当に理解しているか怪しいんですが、ジェットエンジンの仕組みを簡単に説明すると外部から空気を取り入れてその中の酸素を燃焼室で燃料と合わせて燃焼させ、そこで得た熱エネルギーを後方に噴射させることで推力に変えるものです。

 初期のジェットエンジンは、吸入した空気中の酸素をすべて燃焼させ推力に変えるターボジェットエンジンでしたが、最近はエンジンの空気取り入れ口にファンを取り付け吸入空気の一部を圧縮機以下に導かずコアエンジンの外周部にバイパスさせ燃焼室から排出された空気流とノズル部で合流させることで高い推力を得るターボファンジェットエンジンが主流です。

 この圧縮機から導き燃焼して排出される空気流とバイパスを通った空気流の割合をバイパス比と呼びます。一般に、燃費効率の良いバイパス比4以上のものを高バイパス比エンジンと呼び、逆に高い推力を得られるバイパス比1以下のものを低バイパス比エンジンと呼びます。高バイパスエンジンは主に旅客機に使われ、低バイパスエンジンは軍用機に使用されます。

 ターボファンジェットエンジンの性能に関し、タービン部入口温度が高いほど出口での膨張比が大きくなり圧縮機の圧縮比を高くできるので効率が上がります。そのカギを握るのはタービンブレードです。これも何の事か分からない人が多いと思うので説明すると、ガスタービン機関において燃焼室を通過した高温・高圧・高速のコア流から回転エネルギーを得るための羽根です。

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 いまいち理解できない人も多いかもしれませんが、そういうものだと思って読み進めてください。


 ただなんとなくタービンブレードが強靭で高温・高圧・振動に耐えられる能力が高いほど高推力エンジンを作る事が出来ると理解できるでしょう。タービンブレードの材質にはニッケル合金、コバルト合金、セラミック、溶融金属の一方向凝固、あるいは単結晶凝固が使われます。日本は、単結晶タービン・ローター・ブレードをセラミック系複合材で製造する事を目指しています。実は日本はこの分野を得意技術にしています。ですから頑張れは実現できそうです。おそらく技術的目処がついたからこそ戦闘機開発にゴーサインが出たのでしょう。エンジン製造はIHIが担当します。

 このほか、レーダに関しても従来のガリウム・砒素(GaAs)半導体素子に代えて、出力が3倍あり探知距離が飛躍的に伸びるガリウム・ナイトライド(GaN)半導体(窒化ガリウムとも云う)素子を使用するそうです。「GaN」送受信素子はあきづき型DDの「FCS-3A」射撃管制レーダー(三菱電機製)に使用されたのが世界初だそうです。

 またXF-3は、F-35と同様各種センサーによって球状の全周囲探知を実現させ、おそらくF-35と同等以上の同時目標処理能力を持つ事になると思います。航空機の外形形状に沿ってレーダー送受信素子を配列する次世代型センサー・システム「スマートスキン機体構造」だそうです。

 日本は、このXF-3(実戦配備したらXが取れる)の初飛行を2025年ごろに予定。2027年からの実戦配備を目指しています。予定では200機ほど配備するとか。頼もしい限りですね。

 おそらくその頃にはアメリカもより高性能の戦闘機を完成させている可能性が高いですが、XF-3の開発の進み具合と性能によっては共同開発を求める可能性が高いとか。米空軍のF-X、米海軍のFA-XXと統合することもあり得るそうですから何か嫌ですね。まあ、アメリカの国際戦略もあるから統合はないと思いますが、日米共同開発のごり押しはありそうです。F-2の悪夢は本当に勘弁してほしい。

 どちらにしろ、日本も本気で国産新戦闘機を開発してもらいたいと思います。自主防衛には不可欠ですから。ちなみに、XF-3計画を知った韓国ネットの反応は「完成したら韓国にも売ってほしい」とのことです。ふざけるなと言いたいですね。どこの世界に敵国に虎の子の最新鋭戦闘機を売る馬鹿がいるものか!(怒)

 もっとも2025年まで韓国が存在してるとはとても思えませんが…(苦笑)。