鳳山雑記帳はてなブログ

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書評「真実の中国史」(宮脇淳子著 李白社)

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 この前さくらじで紹介されてたので早速アマゾンで購入しました。
 
 さすが宮脇先生です。遊牧民族史を中心とした東洋史学者としての彼女については以前からたいへん評価していたんですが、中国の近現代史もなかなか面白いですね。
 
 日本で一般に流布されている中国の近現代史中国共産党プロパガンダか、あるいは左翼史観学者の妄想にすぎないと喝破した姿勢は爽快ですらあります。
 
 
 私が知っている(というか信じ込まされてきた)史実とはかなり違う部分もあり、どちらが真実か判断に迷う部分も正直あるのですが、彼女の主張通り思想的フィルターを排除し公平な目で歴史を見る大切さを学ばせて頂きました。
 
 面白かったのは「国民党も共産党も所詮軍閥にすぎない」「毛沢東の長征はライバル粛清の旅という側面もあった」「当時の中国大陸に日本的意味での国民は存在しない」「張作霖爆殺の真犯人は張学良?」などです。
 
 中国人は今も昔も歴史の真実を追求するのではなく、自分の都合のよいように歴史を書き換え利用するという現実を日本人はもっと知るべきです。
 
 その事を踏まえれば、尖閣問題にしろ歴史認識にしろ間違わずに対処できるのではないでしょうか?一人でも多くの日本人に読んでいただきたい良書だと思います。できればベストセラーにしたいくらいです!