国際的非難など意に介さず、国家存亡の危機だと判断したら断行する国です。イラク然り、非公式にはシリアの核関連施設も空からの奇襲で破壊したといわれています。
イスラエル軍の精強さは世界でも知られていますが、一方攻撃される側のイラン軍はどのくらい強いのでしょうか?
軍事に詳しい方はご存知ですが、革命が起こる前のパーレビ朝のころはイランは親米国家で西側の強力な兵器を保有する中東有数の軍事大国でした。
しかし、イスラム革命によって反米路線に転じ部品供給を断たれたので現在ではほとんど動けなくなっているそうです。一説ではF‐14トムキャットの主要装備であるフェニックスミサイル(あるいはトムキャットそのもの)の技術と引き換えにソ連から部品供与を受けたともいわれていますが定かではありません。
革命後アメリカに代わってソ連からT-62やT‐72(これはライセンス生産もしてるらしい)などや中国から59式、69式などの戦車を購入してるようですから陸軍はまあまあの戦力は持ってるかもしれません。独自開発のズルフィクァという戦車もあるそうですが詳細は不明です。
ただ空軍に関しては、F‐14はおそらく動かず、旧式のF‐4、F‐5も動くかどうかかなり怪しいです。革命後買ったソ連製のMiG‐29、Su‐24(このなかには湾岸戦争でイラクから亡命?してきた機体を接収したのもあり)、あと中国製のボロ戦闘機(安かろう悪かろうの典型)くらいでしょう。
それよりも何よりも一番の問題は兵士の質だそうです。もともと王党派の多かった正規軍を革命政府は信用せず、ろくに訓練もさせてもらえなかったといわれています。そのために士気は低下しイランイラク戦争では革命防衛隊が表に出ざるを得なかったほど弱体化していたそうですから驚きです。
たしかF‐14も1機撃墜されたんじゃなかったかな?その惨状は目を覆うばかりです。撃墜したのはイラク空軍のMiG‐21だったそうですよ。普通ならまず負けないくらい性能の差があるのにね(苦笑)。飛行訓練もろくにしていなかったのでしょう。
イランばかりじゃなく中東諸国の軍隊が弱いのは、クーデターを恐れて大規模な演習をさせないそうですから本末転倒です。このために連隊以上の規模の戦闘では連携できないそうです。かなり眉唾ですが、中東戦争におけるアラブ諸国の醜態を考えると有りうるのかな?
そういうこともあって、不倶戴天の敵であるイスラエルに対抗するのは核開発しかないとのこと。アメリカがどう出るか分かりませんが、今までの例から考えるとイスラエルが空爆しても黙認するかもしれませんね。それでイランがキレて戦争を始めるかもしれません。
中東情勢も見逃せませんね。注目する必要があります。