

酷い時には1月に1隻のペースで竣工したため、月産空母という恐ろしい異名を持ちます。護衛空母のカサブランカ級はさらに上を行っていて1週間に1隻のペースだったため週間空母という名前を付けられました(苦笑)。こちらは派生型も含めて100隻近く建造されたんじゃないかな?
これは船体上部にこそ装甲を持つものの、格納庫と飛行甲板には最低限の装甲しかなく、側面も骨組み以外はカーテンなどで仕切られた方式でした。分かりやすく言うと軍艦の上に箱を乗せて、その上面を飛行甲板にしたと言えば想像できるでしょうか?
飛行甲板に爆弾が直撃しても開放されているため爆風が外に逃げやすく、また船体甲板が装甲されているため船体内部に達しにくい構造でしたので、沈みにくい船となりました。逆に大鳳のような装甲空母は、飛行甲板にも厚い装甲を施したため、防御力は最強でしたが、もしその飛行甲板を破られると密閉しているため爆風が逃げず大きな被害が出てしまいます。実際大鳳もこれが原因で気化したガソリンが外に逃げず誘爆して沈みましたからね。しかもトップヘビーになり格納庫スペースを制限しても(=搭載機数が減る)復元力に問題が出ました。
戦後も、あまりに作りすぎたためジェット機用に改装してしばらく使い続けられ、空母として第一線を退いた後も対潜空母や強襲揚陸艦に艦籍を変更して使い続けられました。最後の1隻が退役したのは1991年(レキシントンⅡ)だそうです。