

14cm単装砲×4門、53cm魚雷発射管三連装×2基はやや攻撃力が低い印象がありますが常備排水量3500tというサイズで納得しました。次級の球磨型以降いわゆる有名な5500t軽巡となるので、本級は実験的側面もあったのでしょう。同級艦も龍田のみ。
船体が小さく艦内スペースもないため大規模な近代改装を経ぬまま第2次大戦に突入します。計画では12.7cm高角砲あるいは長10㎝高角砲搭載の防空軽巡に改装する案もありましたが実現しませんでした。
1928年まで水雷戦隊旗艦を務めますが、より大型の軽巡が就役するにつれ役目を交代。開戦時は両艦で第18戦隊を編成、ウェーク島攻略作戦、ラエ・サラモア攻略作戦に参加、その後は輸送作戦の護衛に従事します。
天龍は第1次ソロモン海戦にも参加しています。天龍は1943年、龍田は1944年に相次いで米潜水艦の雷撃で沈没しました。
【性能諸元】
排水量 | 基準:3,230 t 常備:3,500t 公試:3,948t |
全長 | 142.65 m |
全幅 | 12.34 m |
吃水 | 3.96 m |
主缶 | ロ号艦本式専焼缶8基、同混焼缶2基 |
主機 | ブラウン・カーチス式タービン3基3軸 51,000 SHP |
速力 | 33 kt |
航続距離 | 5,000 NM / 14 kt |
燃料 | 重油:920t 石炭:150t |
乗員 | 327名 |
武装 | 50口径14cm単装砲4門 40口径8cm高角砲1門 53cm3連装魚雷発射管2基 |
装甲 | 機関部舷側:63mm 水平:16-25mm 司令塔:51mm |