高雄型重巡洋艦

 

 

　前級妙高型と同じサイズ、同じ武装ながら前級の弱点だった居住空間の拡大と指揮所機能強化のために巨大な艦橋になっています。

 

　造船官が平賀譲から藤本喜久雄に代わったため、らしさがでています。魚雷発射管が被弾時に被害拡大の恐れがある中甲板から、使い勝手の良い上甲板に移されたのも特徴（ウィキペディアより）でした。

 

　ただ第4艦隊事件でトップヘビーの船体復元力の問題が生じたため、重心を若干下げる工事を追加しています。

 

　攻撃力は言うまでもなく、防御力も平賀設計譲りで条約型重巡としてはトップクラスでした。同級艦は愛宕、摩耶、鳥海。緒戦から南太平洋の各作戦に参加しますが高雄以外の3隻はレイテ沖海戦で沈没、高雄は終戦間際潜水艦による雷撃を受け大破状態でシンガポールに曳航され終戦を迎えました。戦後イギリスに引き渡され海没処分。

 

　妙高～高雄～最上～利根のシリーズは私が最も好きな重巡洋艦の系譜です。これに匹敵するのはドイツのアドミラルヒッパー級のみ！三番目が米海軍のブルックリン級軽巡＆ウィチタ（ブルックリン級の船体を流用した重巡）です。

 

【性能諸元】

基準排水量	11,350t(竣工時) 13,400t（改装後）
全長	203.76m
全幅	19.00m(竣工時) 20.73m（改装後）
吃水	6.11m(竣工時･計画) 6.32m（改装後）
機関	ロ号艦本式缶12基 艦本式タービン4基4軸 130,000馬力
速力	35.5kt(竣工時) 34kt（改装後）
航続距離	14ktで8,000海里(竣工時) 18ktで5,000海里（改装後）
燃料	重油：2,645トン（竣工時） 2,318トン（改装後）
乗員	727名(竣工時) 835名（改装後）
兵装 (竣工時)	50口径20.3cm連装砲5基 45口径12cm単装高角砲4門 40mm単装機銃2挺 61cm連装魚雷発射管4基8門 （九〇式魚雷16本）
兵装 （1942年）	50口径20.3cm連装砲5基10門 89式12.7cm連装高角砲4基8門 25mm連装機銃4基 13mm連装機銃2基 92式61cm4連装魚雷発射管4基 （九三式魚雷24本）
装甲	舷側：127mm 水平：34-46mm 砲塔：25mm
航空機	水上偵察機3機（射出機2基）