鳳山雑記帳はてなブログ

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『クイーン・エリザベス級戦艦』(英)

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 竣工当時(1915年)、世界最強の戦艦。イギリス超弩級戦艦としては第4世代に当たります。当時としては未曽有の巨砲15インチ(38.1cm)を搭載していましたが、それは列強の戦艦の主砲に14インチ(35.6cm)が標準となってきていたからです。(例:日・金剛級、米・ニューヨーク級以降、独・マッケンゼン級[35cm])

 七つの海を支配し、太陽の沈まぬ帝国と言われた大英帝国ロイヤルネイビーとしては列強に劣る主砲の戦艦では満足できなかったのです。

 それができたのは、まだ大英帝国が世界第一の強国として余喘を保っていたからです。この戦艦の建造には当時の海軍大臣ウィンストン・チャーチルの強力な後押しがあったと言われています。

 同級艦は5隻。クイーン・エリザベス、ウォースパイト、バーラム、ヴァリアント、マラヤ。マラヤは当時の英植民地マレー半島からの寄付で建造されたためそう命名されたという珍しい経歴を持っています。


 このエピソードで私が思ったのは「どれだけ植民地を搾取してるんだよ!」(戦艦が造れるくらいに…怒)でした。


 ちなみにこれらの戦艦群は第2次世界大戦でも活躍し、ウォースパイトなどは地中海でイタリア海軍の新鋭戦艦と交戦し撃破するほどの活躍をしています。まあこれはイタリア海軍のやる気の無さが勝因ですが(苦笑)。



【性能諸元】
排水量 常備:27,500トン
1944年:基準:32,930トン、満載:38,450トン
全長 196.8m、水線長:195.3m
全幅 27.6m、31.7m(1944年)
吃水 8.8m
1944年:9.5m(基準時)、10.5m(満載時)
機関 竣工時:
バブコック&ウィルコックス製重油石炭混焼缶24基
(ウォースパイトはアドミラリティ製重油石炭混焼缶24基)
パーソンズ式オールギヤードタービン4基4軸推進
75,000hp
石炭100トン/重油650トン
1944年:
アドミラリティ製重油専焼三胴缶8基
パーソンズ式オールギヤードタービン4基4軸推進
80,000hp
重油3,570トン
最大速力 25ノット
1944年:23ノット
航続距離 10ノット/4,500海里
1944年:12ノット/7,400海里
乗員 925~951名
1944年:1,124名
兵装 竣工時:
38.1cm(42口径)連装砲4基
15.2cm(45口径)単装砲16基
7.6cm(45口径)単装高角砲6基
53.3cm水中魚雷発射管4基
1944年
38.1cm(42口径)連装砲4基
Mrk'1&3 11.4cm(45口径)連装高角砲10基
2ポンド八連装ポンポン砲4基
エリコン20mm機銃連装20基+同単装14基
53.3cm水中魚雷発射管4基
装甲 舷側:330mm
甲板:76mm(1944年:127mm)
主砲塔: 330mm(前盾)、-mm(側盾)、-mm(後盾)、-mm(天蓋)
バーベット部:254mm
司令塔:102mm(1944年)