先日「チベット大虐殺の真実」という本を買いました。私の知らなかった話もありたいへん勉強になりました。読まれてない方は是非一読をお勧めします。
そのなかで私が特に印象に残ったのは、評論家の水間政憲さんの書かれていた文章です。チベットの歴史の中で日本人が決して忘れてはならない事があると同氏は述べられています。
第二次大戦末期、敗色濃厚になった日本に対し、それまで枢軸国であったルーマニア、ブルガリア、フィンランドが1944年、イタリアが1945年に宣戦布告。アジアの同胞であったタイでさえも宣戦布告はしなかったものの「米英への宣戦布告は無効である」と宣言し巧妙に敗戦国になるのを避けた中、チベットは中立を保ちながらも、大東亜戦争開戦時、経済封鎖で困窮していたわが国に「同じ仏教国が苦しい思いをしているから」と大量の羊毛を拠出してくれたり、ビルマ(現ミャンマー)を失陥した連合軍が、チベット経由の援蒋ルートを強硬に要求した時も、断固として拒否し中立を貫いてくれました。
しかしこのためにチベットは、日本と外交ルートを継続していたという理由で中立国でありながら連合国に敗戦国扱いされたのです。
小国であるタイが、敗戦時巧妙に立ち回ったは生き残るために仕方なかったでしょう。しかし仏教国であるタイは、戦後GHQ占領下で餓死者をだしていた日本にタイ米を支援してくれたり、昭和24年には敗戦に打ちひしがれた日本にタイ象(はなこ)を贈って元気付けてくれました。
日本が今後どんな国と友好親善関係を続けていかなくてはいけないか、明白でしょう。タイとは今も変わらず友好関係が続いていますが、チベットはどうでしょう?国さえもなくなったチベットに対して日本は恩返ししなければいけないのではないでしょうか?
決して豊かではないチベットが、当時困窮していた日本に羊毛を送ってくれたその美しい心を無にしてはいけません。強者である連合国がチベットに援蒋ルート打通を要求した時、弱者であったチベットがそれに屈したとしても誰も非難できなかったでしょう。それにもかかわらず国際信義に反すると拒否したその勇気を日本人は忘れてはいけません。
恥ずかしながら、チベットに関するこの話を私は知りませんでした。しかし知った以上は、これを日本人全員に広める義務があると思いここに紹介した次第です。
侵略者である中国の肩を持ち、チベット問題を見て見ぬふりをする反日マスコミは日本人ではありません。心ある日本人なら、いまこそ羊毛の恩を返すときではないでしょうか?
それは小さなことでもかまいません。私も微力ながらチベット人の皆さんが心から安らげる日を目指して活動していこうかと思っています。その中の一つとして中国による弾圧・虐殺で両親を失い孤児になったチベットの子供達の里親を探しているそうですから、結婚はしていませんが自分も申し出ようかなと考えています。許されるかどうか分かりませんが、できることならそうしたいです。あと、ブログでチベットの記事を書き続けることも大切だと思います。
今後も、一人でも多くの日本人にこのことを訴え続けていくつもりです。