鳳山雑記帳はてなブログ

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『バハムート戦記』リプレイ(最終回)

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 大陸の覇権は、フォーリアー王家か?はたまた蛮族どもの手に渡るのか?

 ここはネットで探してきた真のエンディングから引用します。(私はついに見れなかったので)




ジークとバストラルとの、覇権をかけた、最後の戦いが始まる。大勢の軍隊の中、戦いは二人の一騎討ちで決まろうとしていた。
 
「どうやら、生き残ったのは、俺たちだけのようだな。若造よ」
 
「騎士道の習わしに、貴殿が礼を持ってくれたことに感謝する。バストラルよ」
 
「なぁに、俺はこの伝説のバトルアックス'ウィンドバーグ'を手にしてから、一度も、一騎討ちで負けたことがないんでな。この戦いでも、同じことよ。
 ディーンよ、俺の戦いを見てるがよい。みんなもだ!」
 
「・・・・・・」
 
「いざ、参る」
 
 二人の戦いは五分と五分であった。しかし、時が経つにつれて、ジークが優勢になってきた。バストラルは焦った。今まで、無敵を誇ったバトルアックスがジークの剣には利かないのだ。
 
「ディーンよ。我が弟よ、俺を助けてくれ!」
「・・・・・・」
「ディーンよ!!」
 
 ディーンは動かない。しかし、静かに魔法のスペルを唱え始めた。
 
「そうだ、ディーンよ。この小僧をお前の魔力で、葬ってしまえ!はっはっはっ!」
 
「貴様、この一騎討ちを汚そうというのか、バストラル。汚いぞ!」
 
「小僧、まだまだ青いのぉ。戦いとは、勝った者が正義よ。
 ディーン、こいつに止めを刺せ!」
 
 これを見て、ジークの軍勢は、怒りをあらわにし、見守るのを止め総攻撃を開始した。
 これに続いて、バストラルの軍勢も、動き出した。
 怒りが、憎しみが、狂気が増幅した。
 
 ジークはこれを見て、レイモンドの最期の言葉を思い出した。
 ・・・・バハムートを復活させてはならん。大いなる邪気は、やつのハラを満たしてしまう・・・・
 
「いかん、争ってはいかん!」
 
「時、既に満ちたり」
 
 一面、光輝き、ここに太陽が落ちてきたような、衝撃が響いた。閃光が戻ると、大勢の軍隊は消滅し、この平原には既に3人の姿しかなかった。
 
「俺様の軍隊はどこに行ったんだ?ディーンよ、何をした!」
「・・・・・・」
「ディーンよ、答えろ!」
 
「兄さん。いや、バストラルよ。お前の役目は終わった」
 
 そして、ディーンは再び、魔法を唱え始めた。
 
「ディーン、我が弟よ。今度は俺を殺すのか?兄の俺を」
 
「いや、私が殺さなくても、間もなく、お前は死ぬであろう」
「死ぬ前に教えてやろう、バストラル。本当のバカな弟は、とっくの昔に死んだよ。そう、この私が殺したんだがな」
 
 バストラルは今までの恐怖を振り払い、ディーンに突進した。
 
「弟の仇!!」
「うおぉぉぉー!」
 
 バストラルの姿が、突然、消え失せた。
 
「ようやく、バハムートが目覚め始めたか・・・」
 
 この状況をジークはただ、見守るしかなかった。
 
バーサーカーとは、よく言ったものだ。バストラルも所詮は、気の荒いただの人間に過ぎん。なぁ、ジークよ」
 
 ジークは困惑した。自分の立場を見失っていた。自分の今まで戦いとは何なのか?不安だけが高まっていった。
 
「今、お前は自分の存在について、自問していることだろう。ジークよ、レイモンドが惚れ込んだ人間よ」
 
「バハムートの目覚めが、そんなに嬉しいか?レイモンドさえ、警告したことを。
 貴様は一体、何者だ!
 バハムートの目覚めとは?答えろ、ディーン!!」
 
 ジークはディーンに怒鳴りつけ、レイモンドより預かった剣'ベサルスネーガ'を彼に向けて構えた。
 
「レイモンドが惚れ込んだ割には、感情的だな。ジークよ、私はお前らと違い、人間でも、悪魔でもない。神だ。本当はディーンと言う名前ではなく、ちゃんとした名前がある。もっとも、お前に名乗る程でもないが」
 
 神。この世界には、神が現れる時、この世が終わるという伝説がある。しかも、神には、如何なる攻撃も利かないことも。
 
「かつて、最高の神は、世界の終わりに、清き心の人間たちの食べ物を確保する為、バハムートを創造した。ただ、この生き物は、あまりに大きすぎ、我らの世界に置いておくことが出来ない。そこで、我らの世界の終わりの日まで、この世界に眠らせておく必要があった」
 
「しかし、眠っているとは言え、奴はたくさんのものを食べる。飢え過ぎると、死んでしまう。また、与え過ぎると、暴れだし、神々でさえ、手を焼く始末だ。そこで、神は奴の背中に、ありとあらゆる生き物を想像した。人間を、モンスターを」
 
「奴の食べ物は、オーラだ。しかも、勢いのあるオーラを好む。だから戦争などは奴のハラを満たす、格好の場所となる。しかし、戦争ばかりさせてしまうと、奴が強くなってしまう。案の定、奴は自分の力で、悪魔を創り出し、戦争をけしかけようとした。クリムトがいい例だ」
 
「そこで、我々はここにレイモンドを派遣し、奴を我らの世界の最後の日まで、大人しくさせることにした。やがて、世界の終わりが近付きつつある頃、私は黄金のドラゴンに跨り、バハムートを我らの世界へ導くよう、レイモンドに知らせに行った」
 
「ところがだ、驚いたことにレイモンドは、この世界で奴を飢えさせようとしていた。平和過ぎていたのである。彼の訳を聞いて、更に驚いた。彼は、ここの人間と親しむ内に、ここの人間たちこそが、清き心を持つ人々だと言い放ったのである。私は呆れたよ」
 
「彼は、私と戦ってまでもバハムートを引き渡さないことを言った。私の目的は、バハムートを動かし、我らの世界へ導いて、食料にすることである。しかし、今の状態では、奴は動けるどころではなかった。そこで私は、各地に邪悪を復活させ、戦争を起こし、奴を動かすことにした」
 
「私は、闇の時代を巻き起こし、人間を堕落させ、恐怖と、殺戮を起こすことに、見事に成功した。クリムトやベルフレイムを復活させ、更には、レイモンドの親友となったバルマーを邪悪なアンデッドにもした。そして、見事にバハムートが目覚め始めたのだ」
 
「バハムートとはもしや・・・」
 
「ふっ、お前もこの言葉を知っていよう・・永劫の時の彼方に我は大地となり、ほとばしる涙は、大海原を形作る・・と。
 そう、この大陸こそ、バハムート自身なのだ。お前たちは奴の背の上で、歴史を形作っていたにすぎないのだよ」
 
「そして、バハムートが目覚めた今、お前たちの歴史の幕は閉じようとしている。バストラルのように、どんどん消えていくのだ。はっはっはっ。しかし、レイモンドの心を受け継いだお前を除いてだがな」
 
「この俺が?
 この世界を愛し、この世界で散ったレイモンドのお蔭で、俺は生き延びることが出来るのか」
 
「そうだ、ジーク。それとも、レイモンドとでも、名乗るか?神によって選ばれ、人間から神になった者よ。我と共に、我が世界の民を救おうではないか」
 
「断る!俺はここに残り、バハムートを再び、眠らせる。それがレイモンドの意志であり、俺の意志でもある!」
 
 ジークはきっぱり言い、目には、神に対する怒りが込められ、ベサルスネーガをディーンに向けて、構え直した。
 
「なるほど、ベサルスネーガを持っているのか。バハムートの心臓を打ち砕き、神すらも斬り裂く、恐るべき神々の剣。普通の人間が持てば、そのオーラで吸い取るが、神になったお前には、関係ないか。
 しかし、この私を倒せるかな?お前には死んでもらう!」
「神々の武器を持った者に、神の技は通用しない。さっきの光の技で、お前とバストラルが生き残ったのはその為だ。面倒だが直接、私がお前の首をはねてやろう」
 
 フル装備のディーンの前に、ジークは苦戦を強いられた。ジークは追い詰められ、ディーンは勝利の笑みを浮かべた。
 
「ふん、元は人間。生粋の神に勝とうなど、甘いな」
 
 が、この時、ディーンの背後より、バストラルのバトルアックスを振り下ろす一人の人物がいた。
 ジークはもとより、ディーンすら驚いた。
 
「貴様、なぜ、生きている。死んだはずではなかったのか?バルマー」
 
「レイモンド殿は、この日を予見しておられた。そう、あの2000年前のクリムト掃討戦の時に。クリムトを葬った私は、レイモンド殿に、全てを打ち明けられ、我が魂を邪悪から守る為、その剣に託し、私をクリムトと相打ちになったことに見せかけてくれたのだ」
 
「アンデッドにされたあと、レイモンド殿は、剣より、我が魂を開放し、こともあろうに、私を蘇生させるため、自分の力の半分を使い切った。そして、完全に回復するまで、精霊の協力を得て、大地の奥で、眠っていたのだ」
 
「レイモンド殿は、最後にジークと言う若者を助けてくれ、彼はお前の子孫だと教えてくれた。精霊の知らせで、彼がクリムトに倒されたのを聞いて、涙が止まらなかった。私のせいで、力を半分にしていなければ、楽に倒せたものを・・・私のせいで死んだレイモンド殿の為にも、お前を倒す!!」
 
「笑止な。そんなおもちゃで私を倒せるとお思いか?」
「そんなことは、百も承知の上だ」
 
 バルマーはディーンに向かって突進し、掴みかかった。ディーンは素早く剣を構え、彼の胸を深く貫いた。しかし、掴んだバルマーはディーンを離さなかった。
 
ジーク、今だ。早くディーンを叩き斬れ!我が命が尽きる前に・・・」
「離せ!この野郎、離さんか!!」
 
 ジークは勢いよくディーンに突進し、心臓を貫いた。ディーンは鮮血を吐くと、断末魔をあげ、その場で崩れた。
 全てが終わった。ディーンは消え去り、あとには、死にかけたバルマーだけが残った。ジークは回復の魔法を唱えたが、効かなかった。
 
「よくやってくれた。誇り高い、我が子孫よ。あとのことは頼んだぞ・・・」
 
「我が先祖よ。私は貴方のような、素晴らしい英雄の血を受け継いでいることを、誇りに思います」
 
 バルマーはもう一度、満足そうな笑みを浮かべると、静かに目を閉じ消えていった。ジークの目からは、熱い涙が止まることはなかった。ゆっくりと立ち上がったジークは空を見上げると、歩き始めた。
 全てに終止符を打つ為に。
 
 
 ジークはバハムートの心臓のある神殿に辿り着いた。目の前に、正確な鼓動を続ける心臓が、鮮やかに見えた。ジークは剣を構え、これを貫くべく、突き進んだ。ジークの脳裏には、今まで生きてきた記憶が、走馬灯のように流れていった。
 
 幼い頃、父バーフに抱き上げられた頃を
 レイモンドに聖戦士になる為鍛えあげれた少年時代を
 クロエルンの城下町で、ミーサに初めて知り合った日を
 闇の時代に、聖騎士団を率い、邪悪と戦った日々を
 そして、愛するもの、信頼するものを失っていく悲しみを・・・
 
 しかし、彼の前に一匹の黄金のドラゴンが立ちはだかってきたのである。
 黄金のドラゴンは語った。
 
「私はディーンと共にこの地に来た。が、私の目的は違う。私は、最高の神の密命を受けて来た。お前に全てを話そう・・・」
 
 
 
 その後、何が語られたかは誰も知らない。
 
 やがて、バハムートを葬るべく、孤空の彼方より神々の軍勢が現れた。
 そして、その前に蒼き鎧をまとい、黄金の龍に跨ったジークがただ一人立ちはだかったという。
 
 
 
 

                                           完 』