鳳山雑記帳はてなブログ

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管輅と北斗・南斗の伝説

 管輅が十九歳になる趙顔という若者の相を見て趙顔があと数日で死ぬことを告げる。自らの死を伸ばして貰おうと趙顔が管輅に嘆願すると、碁を打つ老人二人が桑の木の下にいるので持て成して寿命を延ばして貰うように頼めと伝えた。趙顔がすがる思いでその老人二人と会い、管輅が言われた通りにもてなし寿命を延ばして貰うように頼んでみた。するとその老人は十九と書かれた紙に九を加えて九十九とした。すると趙顔が寿命が延び、数日経過しても死ぬことはなかった。後日、趙顔が管輅に二人の老人について聞くと、あの老人は死を司る「北斗」と生を司る「南斗」であることを伝えた。

                  - フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』より -

 三国志ファンには有名な話ですが、易の達人として名高い管輅(かんろ、209年-256年)のエピソードです。生を司る南斗は赤い服を着て美しい人物、一方死を司る北斗は白い服を着て醜い老人として描かれています。趙顔の必死の願いを容れて十九を九十九と書き直したのは南斗でした。

 しかし、これらが管輅の入れ知恵だと悟った北斗・南斗は
「天機(天の機密)漏らすべからず。もし漏らせば天の咎めを受けると管輅に申しておけ」というと二羽の鶴に変身して天に飛び去ったそうです。


 この物語、実話とすれば解釈のしようがありません。フィクションであろうとは思いますが、万が一実話だとするとどう解釈すればよいでしょう?

 寿命や富貴は論語にある通り
「死生命あり、富貴天にあり」だと思います。それを変えることができるのは天の機密を知った者だけでしょう。

 趙顔ははたして現実世界で北斗たちと出会ったのでしょうか?私が考えるにこれは異次元世界の出来事ではないかと思うんです。

 十数年前、中国占術家として名高い鮑黎明老師(ラオシー、中国語で先生の意味)が記した「陰間の旅」という本を思い出しました。
 これは師の台湾における友人の道士(名前は失念しました)が行う術で、人を催眠状態にして、陰間(あの世?)に旅立たせ霊界における自分の家を訪問させるという驚くべき道術のことについて紹介した本でした。

 そこで発見した家では、薪の数によって一生の富貴が分かるといいます。入り口に近いほうが高く積んであって、しだいに少なくなっていく者は初年運、反対に次第に増えていく者は晩年運だそうです。また家の中には、その人物が出会うであろう人の絵(写真?)や物が置かれているのです。

 これを読んだときはなんだか不思議な感じがしましたが、冒頭の管輅の話に相通じるものがありませんか?世の中は不思議な事がいっぱいです。なんとも解釈の仕様がないのですが一生のテーマとして考えていく所存です(笑)。