桃源郷(とうげんきょう)とは、中国における理想郷。俗世間から離れ、山水の中で仙境に遊んだり素朴な農耕をしたりできる世界である。また転じて、仙人がいる・あるいはそこにいけば仙人同様になれる聖地ともされる。武陵桃源(ぶりょうとうげん)ともいう。
桃源郷の初出は六朝時代の東晋末から南朝宋にかけて活躍した詩人・陶淵明(365年 - 427年)の著した散文『桃花源記』である。
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陶淵明の記した『桃花源記』、秦末の動乱を避け山中に戦のない平和な理想郷を築いた人たちと、そこへ奇しくもたどり着いた陶淵明の話です。もちろんこれは実在するのではなく陶淵明が理想の世界を描いたものだとされます。
日本で言えば隠れ里伝説と相通ずるものがあります。世知辛い世の中を生きている現代人にとっても、できれば逃げ込みたい理想郷でしょう。
桃源郷は道教的世界観を描いたものだと言われています。そしてそれは理想郷に行くのではなく、精神の持ち方によって自分で築くものだそうです。老子、荘子を読んでいると確かに分かります。
現実的な成功万能主義の儒教と違い、道教は自分の精神を絶対的自由に解放させることを究極の目的にします。
ということは、桃源郷とは己の精神の中にあると言えるのではないでしょうか?だから凡人は一度はたどり着いても二度と訪れる事ができないのです。桃源郷に生きる事ができる人間は、道教の達人と言えます。仏教では梵我一如を達成した覚者(ブッダ)ということになるでしょう。
この世でその境地になることはできないかもしれませんが、これを理想として生きようと思います。
(いいかげんな気持ちで書き始めたのですが、結論がいやに真面目になってしまいました・笑)