鳳山雑記帳はてなブログ

立花鳳山と申します。ヤフーブログが終了しましたので、こちらで開設しました。宜しくお願いします。

客人(まれびと)信仰あるいは客人(まろうど)神

 東アジアを中心に世界中に根付いている民間信仰に客人(まれびと)信仰というものがあります。
遠くから訪ねる旅人を手厚くもてなし、一種の神として崇めるという考え方です。今でも辺境には残っているそうで、旅人が歓待された経験もおありだと思います。

 交通手段の発達していない昔は、外の情報を得るには旅人の話を聴くしかありませんでした。また旅人は疫病をもたらす存在でもあります。異界と現界を繋ぐ者として旅人を神としたものでしょう。
 日本でもあった習俗ですが、これには恐ろしい罠があります。歓待された後、無事に帰れたら良いのですが、中には殺されるケースもあるのです。
 すなわち神である旅人が去られると困るわけで、この部族あるいは村に止まってもらわなければならないからです。こうして殺された旅人は文字通り守り神となって村を守ります。

 辺境を旅して、大歓待されたらご用心!