

そして、良い品には「いい仕事してますね!」と絶賛されます。私の最も好きな鑑定士さんです。
その人柄が偲ばれるエピソードがあります。かなり前(数年前?)に中島さんが書かれていたエッセイなんですが、記憶が曖昧で細かいところが間違ってるかもしれませんが、大筋はあっていると思います。
私は、この話ことあるごとに人に話しているんですが、すごく感動する人と、反応がない人といて本人の人間性がわかって面白いです。
中島さんは、幼い頃骨董商の叔父のところに養子に出されたそうです。叔父はかなりの目利きでしたが、とても厳しく鑑定に関しては何も教えてくれなかったそうです。骨董商は値段を符丁(例えば『い』なら1、『ろ』なら2)で書いていて、中島さんにはまったく分からなかったそうです。
独学で勉強した中島さんは、やっと叔父のつけた符丁を解読しました。自分なりに鑑定して、いくら位と見当をつけ一つ一つ読み解いていったそうです。
そして、静かな感動を覚えたそうです。1=セ、2=ケ・・・・「セケンハヒロクモテ」つまり「世間は広く持て」です。
中島さんは、これこそが叔父が教えたかったことだと悟りました。人生をおくる処世訓でした。以後中島さんはこの言葉を肝に銘じてきたそうです。
どうでしょう?皆さんは世間を広く持ってますか?自分で狭くしていませんか?自分勝手で我儘な人はどんどん人が離れていきます。自ら世間を狭めているわけです。
正当なものではなく理不尽なクレームでお店や企業を困らせている人。こんな人も結局は自分で自分の首を絞めています。政治家で公約をしながら、簡単に裏切る人。時間の約束を平気で遅れるルーズな人もそうです。数え上げたらきりがないですが、人間誠意を持って全うに生きることこそ、世間を広く持つ秘訣ではないでしょうか?
私は、この話を知って以来、ますます中島誠之助さんが好きになりました。