【軍事】12式地対艦誘導弾能力向上型の第2次発射試験を実施、開発完了の目途
日本の国防に関心を持つ者にとっては喜ばしいニュースです。12式地対艦誘導弾能力向上型(以下12SSM能向型と略)は、日本の敵基地攻撃能力の目玉の一つとして開発が進められてきた兵器でした。従来の12SSMは射程200㎞の地対艦ミサイルでしたが、能力向上型は最終的に射程1000㎞を目指しています。
暫定的におそらく射程500㎞程度の初期配備型は早くも健軍駐屯地(熊本市)の第2特科団隷下第5地対艦ミサイル連隊に配備されました。同じく西部方面隊第2特科団に属する第7地対艦ミサイル連隊(沖縄県うるま市)、第8地対艦ミサイル連隊(大分県由布市)にも順次配備される予定です。
その完成形である射程1000㎞のタイプが早くも今年度中(2026年3月まで)に第5地対艦ミサイル連隊に配備されるというのは嬉しい限りです。射程1000㎞なら熊本から撃っても上海まで届きますし、沖縄のうるま市から撃ったら上海や福州は楽々届きます。とはいえ、あくまで地対艦ミサイルなので地上目標に対しては得意ではありません。自衛隊の敵基地攻撃能力の本命は過去記事で書いた通り島嶼防衛用高速滑空弾で、これは最終的に射程3000㎞になる予定です。射程3000㎞なら北京はおろかシナの人口密集地はすべてカバーできますな♪三峡ダムも!ただ三峡ダムを破壊したら溺死者が2億人くらい出るそうなので人道的には大問題ですが。万が一人民解放軍に核を撃たれたら三峡ダム攻撃も検討しましょう。目には目を歯には歯をです。
もし完成したらこれも最初は健軍駐屯地の第5地対艦ミサイル連隊に配備される予定だそうです。射程500㎞の先行生産型であるブロック1は2026年中、射程3000㎞のブロック2Bは2030年以降だそうですので楽しみに待ちたいです。12SSM能向型は弾頭重量が500ポンド(227㎏)程度ですので、対艦攻撃には十分ですが対地攻撃にはやや心もとなくピストルピートと揶揄されかねません。
一方、島嶼防衛用高速滑空弾は弾頭重量が1000ポンド(454㎏)以上ありそうですから、巡航ミサイルトマホークとほぼ同じ威力です。何よりも弾頭に戦術核を搭載できそうなのが利点です。戦術核じゃなくてもサーモバリック弾頭を載せられれば攻撃力は飛躍的に向上します。
日本としては、核武装は難しくてもサーモバリック弾頭は開発してほしいですね。あるいはアメリカから売ってもらうか?島嶼防衛用高速滑空弾は良いことずくめのようですが、射程3000㎞を実現するために直系90㎝以上、全長は9mから12mくらいの大型サイズになりそうで、キャニスター(発射筒)に入りきれるのかという疑問はあります。その点12SSM能向型はトマホークと同サイズの全長6.5m程度に収まりそうなので潜水艦のVLSからも発射できます。
元中部方面総監・陸将の山下裕貴(ひろたか)氏は、有事になったら12SSM能向型は九州山地に入ってそこから発射するはずだから見つけにくいしシナにとっては嫌な兵器だろうと発言されています。私も同感で移動式なのが何よりのメリットです。ただ、もっと工夫して12SSM能向型や島嶼防衛用高速滑空弾が丸々入るような大型のトンネル(もちろん分厚いコンクリートに覆われ耐弾性が高いもの)を建設して、有事にはそこに収容できるようにしなければなりません。日本にとっては虎の子の兵器なんですから厳重に防備すべきです。
どちらにせよ、12SSM能向型完成の目途がたったことは日本の国防にとって喜ばしいニュースだと思います。