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シリア、アサド政権崩壊?

【デスク解説】シリア アサド政権“事実上崩壊”なぜ?今後は?

 2011年から続くシリア内戦。アサド政権側をロシアが支援し、反政府勢力側をトルコやアメリカが支援しています。これにアルカイダ系やイスラム国も加わって混沌とした状況というのが私の見方でした。これも韓国尹政権のクーデターと同様詳細が分からないので今のところ断定はできないんですが、つい最近シリア第2の都市アレッポが反政府勢力によって陥落したというニュースを聞いたばかりなのに、今回首都ダマスカスが反政府軍に占領されアサド大統領が脱出したという驚きの報道が出ました。

 後援しているロシアがウクライナ戦争で疲弊しシリアへの援助が難しくなったんですかね?アサド大統領が1989年ルーマニア革命におけるチャウシェスク大統領夫妻のような悲惨な末路にならないことを祈ります。アサドが悪人かどうかは評価が分かれるところですが、ルーマニア革命をリアルタイムで見ていた私にとってはチャウシェスク夫妻の処刑はトラウマになるくらいの悪夢でした。

 あの時は、大衆の前で演説するチャウシェスク大統領に群衆が抗議の叫び声をあげ驚いた大統領が引っ込み、その後ヘリで首都ブカレストを脱出、ところが脱出先も革命勢力に占領されそのまま逮捕、人民裁判で死刑を宣告され夫妻共々処刑というショッキングな映像が衛星放送で世界中に流されました。うろ覚えですが、チャウシェスク大統領の二人の息子も子飼いの秘密警察と共に民衆側に付いた国防軍と戦闘し殺されたと記憶しています。息子の一人は有名なオリンピック体操金メダルのコマネチ選手に愛人強要しレイプしたとも言われていました。

 いくら罪人でも処刑の瞬間をテレビ中継するのはやりすぎですよ。今回のアサドさんもこれは止めて欲しい。イラクフセイン大統領の処刑の瞬間やリビアカダフィー元首が群衆から袋叩きにされて殺された場面もYOUTUBEで見ました。さすがに日本のテレビも最近は残酷なシーンは流さなくなったと思いますが、その分ネットで出回るので困ったものです。かくいう私も怖いもの見たさで一度は見るも、その後後悔するという事を繰り返しています。人間の業なんでしょうかね?

 それはともかく、反政府勢力が勝ったところでシリアの混乱は続くと思います。決して一枚岩ではなく、クルド勢力も加わっているため内戦はさらに激化するでしょう。トルコ軍の介入もあり得る。実際に何度か越境攻撃もしていますしね。シリア国民の犠牲は止まらないと思いますよ。アラブの春すべてに言えることですが、たとえ独裁政権でも国が安定している方が国民の被害は少ないと思うんですよ。少なくとも国民が大量に虐殺されることはありません。一部の反体制派が処刑されることはあっても。一旦内戦が始まると疑心暗鬼になり身内同士で泥沼の殺し合いになるのはスペイン内戦などでも証明されていますからね。

 その意味で、ルーマニア革命は反政府勢力側が国軍も含めて民主化勢力だったことが不幸中の幸いだったような気がします。確か国防相チャウシェスク大統領の「群衆に発砲せよ」という命令を拒否して辞任しましたよね。シリアの場合は反政府側が複雑怪奇で混乱は必至でしょう。今後もシリア情勢見守り続けたいと思います。