【インドネシア】潜水艦事故、発生から72時間。艦内の酸素尽きる
4月21日スラバヤ沖で消息を絶ったインドネシア海軍の潜水艦KRIナンガラ402、調べてみるとドイツ製の輸出用潜水艦209型でインドネシア海軍では2隻運用、韓国で209型をライセンス生産した張保皐級潜水艦を追加購入予定だそうです。なにしろ艦齢40年以上と古いうえに、導入に際し韓国でオーバーホールされたそうですから事故が起こるのは必然だったかもしれません。
というのも209型をライセンス生産した張保皐級潜水艦も事故の常習犯だからです。一応209型は潜航深度300m、圧壊深度360mくらいだと言われています。ただ、そもそもドイツはバルト海の浅海域での運用を想定しているためそれほど深く潜る必要性はなく、さらに209型は輸出専用であるため潜航深度は200m、圧壊深度も最大で300mは超えないだろうという識者の意見もあります。
もともと209型自体が古くて事故の危険性が高いうえに韓国で改良工事、悪い予感しかしませんでした。事故に遭った潜水艦の乗組員は気の毒ですが、安物買いの銭失いならぬ命失いになりそうですね。事故後72時間酸素がもつとインドネシアは言っていますが、300m以上深いところに沈んでいたらすでに圧壊しているという声もあります。海域に油が浮いてきたというのも、まだ乗員が生きていて救出を求めて流したという説と、潜水艦が圧壊して流れ出したという説があってはっきりしません。
韓国製兵器や韓国でオーバーホールしたものを購入する国は考えたほうが良いと思いますよ。特に潜水艦のように一旦事故が起こったらほぼ助からないようなケースは絶対に買ってはいけません。自国の兵士の命を大切にしてください。お金より命です。
奇跡が起きて沈没した潜水艦から乗員が救出されることを祈っていますが、まだ場所がはっきり特定されていないという話なら絶望しかありません。それにしても痛ましい事故でした。
追伸:
沈没した海域は水深700mという話も。これじゃ日本のそうりゅう型でもぎりぎりの深さですよ。700mの深度で生き残れる可能性があるのは耐圧殻用高張力鋼の強度を見るとそうりゅう型のほかアメリカのシーウルフ級、イギリスのアスチュート級、ロシアのヤーセン級くらいか?厳しいですね。